「耳抜きが苦手で、ダイビングが不安…」「耳抜きするときにちょっと痛みがある」「片耳だけ抜けにくい」そんなお悩み、ありませんか?

今回はダイビングが初めての方や耳抜きが不安な方でも簡単にできる!正しい耳抜きの方法とコツをまとめました。

実は病気等で耳抜きができない人は1%にも満たないのです。やり方さえマスターすれば、耳抜きによるストレスは解消することができます!

耳抜きの方法

耳抜きの中でも特にメジャーな2つの方法について詳しく解説します。

鼻をつまんで空気を送る(バルサルバ法)

これが最も一般的な耳抜き法ではないでしょうか。

息を軽く吸い、マスクの上から鼻をつまみ、ティッシュで鼻をかむようにして鼻に空気を送ります。鼻をつまむ際は鼻の穴をしっかり塞ぎ、空気が鼻から抜けないようにしましょう。

最初から一気に空気を送り込もうとすると、耳管や鼓膜を痛めてしまう可能性があるので徐々に空気の量を増やしていくイメージで行うのがおすすめです。

つばを飲む・あくびをする・あごを動かす

簡単に言うと、運動によって耳管を開き、中耳に空気を送って耳抜きをする方法です。身体に負担が少ないのでおすすめですが、この方法だと耳管に送られる空気の量が少ないために出来にくい人もいます。

片耳だけ抜けない場合の対処法

水中で片耳だけが耳抜きできない場合、抜けない方の耳を水面側に向けて耳抜きをしてみてください。首筋が伸びることと、抜けていない方の耳が上にくることで空気も上に抜けやすくなります。

それでも抜けきらない場合は、耳抜きができている方の耳を手のひらで押さえて試してみてください。地上ではオトベントで練習しておくと良いでしょう。

潜る前にできる!耳抜きのポイント

耳抜きができない原因のひとつが、耳管内の空気の通りが悪いことです。耳管の中に異物がない状態にしたり、動きがスムーズになるように筋肉を動かすことで、耳抜きしやすくなります。

ガムをかむ

ガムを噛むと、首や耳周辺の筋肉をマッサージする効果があります。鼓膜が動きやすくなることで耳抜きもスムーズになります。潜り始める直前まで、10分以上は噛み続けておくと効果的です。

地上で練習する

耳に空気を送るバルサルバ法は、オトベントという器具で地上で練習する事ができます。
片耳だけ抜けにくい人にもおすすめです。耳を痛めることがないようにつくられている器具なので安心して練習できますね。

体調を整える

風邪、鼻炎、花粉症などのときにダイビングはやめたほうが良いと言われます。これは、管のなかに炎症や異物が出来てしまうことで、空気がストレートに通りにくくなるからです。

まずは万全の体調に整える、これが何より大切です。

それでもどうしても潜りたい場合、インストラクターに症状を伝えて判断を仰ぎましょう。自己判断で薬を飲んで潜ると、副作用が起きてしまう可能性もあります。(たとえばバファリンを飲んでから潜ると、深場での窒素酔いが加速しやすい、という体験談がしばしば上がっています)

水中でできる!耳抜きのポイント

水中で耳抜きが出来にくくなる最大の原因は、耳抜きが出来ていないまま無理に深く潜ろうとすることです。以下の対処法を行なっても違和感がとれない場合は、ハンドシグナルでインストラクターに伝えることをお忘れなく。

こまめに耳抜きをする

何より大切なことは、こまめに耳抜きをすることです。

身体の外側からの圧力が強くなるにつれ、身体の内側から空気で押し返したり鼓膜を動かすのに、より大きなパワーが必要になってしまいます。
特に浅い水深では圧力変化が大きいので、1メートルに1回目安で行うと良いでしょう。痛みを感じてからでは遅いのです。早め早めに行うのがベターですね。

頭を上にした状態で行う

水中で空気は上に上がっていきますよね。頭が下だと耳抜きで抜きたい空気も下にあるので、なかなか抜けにくいと言われています。

特にヘッドファーストで潜行する場合は、浅い水深・頭が下・加速など、耳抜きには不利な条件がそろっています。耳抜きが苦手な人は無理せず、フィートファーストやロープ潜行で潜るようにするといいでしょう。

水深を少し浅くして耳抜きをする

水深が深いほど、外側からの圧力がかかり耳抜きがしにくくなりますので、少し浅い水深に戻り、耳抜きをすると抜けやすくなることがあります。

このとき、急浮上しながら耳抜きしてしまうと、リバースブロックという耳抜きの逆の症状になり、一生ダイビングができない身体になってしまう可能性もあります。浮力コントロールも注意して行うようにしましょう。

なんで耳抜きをしないといけないの?

水深-0メートルのときは身体の外側と内側の圧力が等しくなっているので耳抜きをする必要はありません。ですが水深が深くなるにつれて外側の圧力が増していくため、身体の内側の圧力が等しくなるように調整=耳抜きをします。特に水深が浅い時ほど圧力変化の倍率が大きいため、潜行中はこまめに耳抜きをするようにしましょう。耳が痛くなってからでは遅く、取り返しのつかないことになりかねません。水深10メートルまでは1メートルに1回以上行うと安心です。

逆に浮上時は水深が深いところでかかっていた外側からの圧力が徐々にかからなくなっていきます。なので浮上時に身体の内側から空気を送り込んで圧平衡をしようとすると、内側からの圧力のほうが勝ってしまい、痛みなどを伴うことがあります。

そのため、耳抜きは潜行するときだけ行います。決して浮上時に行わないようにしてください。

耳の違和感が治らない場合

痛みがある、変な音がするなどの症状がある場合、ご説明したリバースブロックや中耳炎・内耳炎などの可能性があります。少しでも心配なら、耳鼻科のある病院で医師の判断を仰ぐことをおすすめします。

耳抜きとは?

飛行機に乗ったときや高層ビルのエレベーターに乗った時に、耳がツーンとしたり音がこもったように感じること、ありませんか?これは鼓膜を壁にして、身体の内側と外側の気圧に差が生じていると起こる違和感なんです。
違和感の正体であるスクイーズを解消するために、内側と外側の圧力を等しくすることを圧平衡といい、耳抜きという方法で行います。
水は空気よりも密度が高いため、圧力の変化も大きくなります。そのため、ほんの少し水深が深くなるだけでも耳抜きをする必要があります。

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この記事を書いた人

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    SNSIダイブガイド。2018年中にインストラクター予定。 鹿児島の離島、徳之島で晴れの日はクジラとカメを追い、雨の日はWebコンサルティングを行う。

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