レンズ購入直後のダイバー必読!知っておきたいレンズのお手入れ方法や設定の仕方などをぎゅっとまとめました。今回はオリンパス社のTG-5、フィッシュアイ社フィッシュアイコンバージョンレンズを例に解説します。
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事前準備編
水中に入る前に準備しておくべき4つのポイントをまとめました。
レンズのネジ山にグリスを塗る
ネジ山は摩擦が原因ですぐに削れてしまいがち。ネジ山部分にシリコングリスを塗って防止しましょう。(TG-5ハウジングに付属しているものでOK。)
レンズの花笠のネジを固定
花笠の大きい山の部分がレンズの上下に来るように位置を調整し、ネジを付属の六角レンチで固定します。何度も潜っていると緩んでしまうので、定期的に固定すると安心。
レンズは逆回転してからはめる
レンズをハウジングにいびつにはめてしまっても、ネジ山は磨耗してしまいます。一旦ゆるめる方向に回し、きちんとはまっていることを確認してからゆっくり回しましょう。
カメラ本体の設定を変更
アクセサリーの設定
TG5のアクセサリー設定は以下の手順で行います。
- ダイヤルで撮影モードを選ぶ(おすすめは水中ワイド)
- 撮影画面になったら、OKボタンを押す
- 上下ボタンを押して、アクセサリーの選択へ
フィッシュアイレンズ…FCON-T01
ワイドコンバージョンレンズ…PTWC-01
都度設定するのが面倒な方はカスタム(C)登録しておくと◎。
フラッシュの設定
内臓フラッシュはレンズに隠れてしまい機能しないため、発光禁止にしておきましょう。ストロボなどを使用する場合はリモートコントロールが便利。
- 撮影画面になったら、十字キーの右(フラッシュマークがついているボタン)を押す
- 発光禁止を選択
水中編
水中では5つのポイントに気をつけましょう。
エントリー時はカメラにレンズ&カバーを装着しておく
ポイントは落下や衝撃、障害物に当たることを防ぐこと。
ボートの場合、カメラを腕で抱え込む形か、カメラを持った腕をまっすぐ上に伸ばした状態でエントリーします。
水中でレンズをはめなおす
そのまま撮影し始めると、レンズとハウジングのすき間などに空気が入り込んでいることも。すると上の写真のようにレンズ内の空気と水の境界線が入ってしまいます。エントリーや潜行が落ち着いたら一度レンズを外し、空気を逃してから再度つけましょう。
撮影時は1.1倍に
フィッシュアイレンズの場合、1.0倍で撮影すると写真の淵にレンズの花笠が写り込んでしまいます。撮影倍率を1.1倍以上にすればOK。忘れがちな方は、毎回電源を切るのではなく、スリープ状態になるよう設定しておきます。再撮影時の倍率がそのままの状態で起動できますよ。
レンズカバーは腕に通して撮影
レンズカバーは、外したら毎回腕に通す習慣を身につけておくとGood。手に持っていると、撮影に夢中になっているうちに落としてしまうことも・・・。
なお、撮影しないときは極力レンズにカバーをつけておきましょう。サンゴ礁などでレンズに傷がつくことを防げます。
水中でレンズを外したら手に持っておく
レンズを使用せずに撮影したい場合、外したレンズは手に持っておきます。BCのポケットに入れると知らないうちに落としたり、傷がついてしまう原因になりかねません。
撮影後編
水面休息〜帰宅後のお手入れまで、5つのポイントをご紹介します。
水面休息中は日陰に置く
直射日光が当たることで高温になり、結露でレンズが曇ってしまう可能性があります。またカメラ本体の故障にもつながりかねません。休息中は日陰に置いておきましょう。
なるべく早く真水で洗う
カメラ本体・ハウジングと同様、海水に浸けたまま乾かすと塩分によってネジ山が塩噛みしてしまうなどの支障をきたす場合があります。真水に30分〜1時間ほど浸けたあと、レンズを外すとGood。
水滴・ゴミ・汚れを取り除く
水滴…マイクロファイバークロス or ティッシュ
カビやレンズが曇る原因になりかねません。マイクロファイバークロスなど、きめ細かい素材で水分を拭き取るとGood。ですが、筆者はティッシュをふわっと乗せて吸水させています。ティッシュでこすると傷になりかねないので注意が必要。
ゴミ・・・ブラシ+ブロアー
水滴を完全に拭き取ったあとは、砂ぼこりなどのゴミをブラシで除去します。ゴミが残っているとキズがついたり、ネジ山が削れてしまったりするので気をつけましょう。
ブロアーで吹き飛ばしてからブラシでささっと掃くのがおすすめ。ブロアーは100均でも売っています。
汚れ…レンズペン
指紋や乾いた水滴跡などにはレンズペンが超おすすめ。メガネ拭きやレンズクリーナーで落ちなかった汚れもくるくるっと円を描くように掃除すれば見事に落ちてしまいます!ゴミを取り除くためのブラシもレンズペンに含まれているのでとっても便利。
防湿ケースで保管
湿度が高い状態で保管するとカビが生えてしまいかねません。メーカーでも除去できなかったりすると泣く泣く手放さなければならないことも・・・。筆者は100均の食パン保存用プラスチックケースに、家電量販店で購入したカメラ用除湿剤を入れています。
参考:カメラ用防湿ボックスを100均製品3個 324円で作成、効果も十分
持ち運びは専用バッグorタオルに包んで
レンズは衝撃や振動に弱いもの。カメラ・レンズ専用のバッグもしくはタオルに包んでおきましょう。セームタオル(スイミングタオル)で包めばタオルが乾いた時に硬くなるので、保護するのに便利です。くれぐれもメッシュバッグに入れたりせず、自分の手持ちバッグ等で運びましょう。
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この記事を書いた人
- 723SNSIダイブガイド。2018年中にインストラクター予定。 鹿児島の離島、徳之島で晴れの日はクジラとカメを追い、雨の日はWebコンサルティングを行う。