ダイビングライセンスを取得するまでの流れを詳しく解説

公開:2019/7/19kensaku

ダイビング体験ができる「体験ダイビング」に資格は不要ですが、本格的にダイビングを始めるには、ダイビングスクールでダイビングのライセンス(Cカード)を取得する必要があります

ダイビングライセンスにはいくつか種類がありますが、ほとんどの方が最初に取得するライセンスは「オープンウォーター(オープンなどと略して言います)」というクラスです。

そこで、これから本格的にダイビングを始めたい!という方のために、ダイビングスクール選びやダイビング器材の種類、ライセンス取得のためのコース内容など、最初に知っておくと良いことを体験談を交えて解説します。

この記事の目次

オープンウォーターライセンスを取得するまでの流れ

オープンウォーターライセンスを取得するまでのおおまかな流れは下のようになっています。

ダイビングライセンスを取るスクールを選んで申し込みをしたら、学科講習とテスト、プールでの実習、海洋での実習をやってライセンスを取得するという流れです。

ダイビングスクールはどうやって選ぶの?

まずライセンスを取得するダイビングスクール(ショップ)を選ぶ必要がありますが、ダイビングスクールには「都市型」と「現地型」の2つのタイプがあります。

都市型・現地型スクールの違い

都市型スクール

  • 市街地にお店がある
  • 比較的お店に行きやすいので、困ったことなどを相談しやすい

現地型スクール

  • ダイビングができる場所にお店がある
  • 都市部に住んでいる場合は通いにくい

「沖縄に行ったときにダイビングライセンスをとった」という人は現地型スクールでライセンスを取得したパターンです。

都市型と現地型どっちがいいの?

ダイビングはライセンスをとったばかりでは「一応ダイビングができるレベル」ですので、そこから先にどれだけコンスタントに経験を積んでいけるかが大切です。

ライセンス取得後、2カ月間くらいダイビングをしないだけで、かなりのスキルを忘れています。
半年もダイビングをしなければ、もう一度オープンウォーターの講習から始めた方がいいレベルまで忘れてしまいます。

そのためライセンスを取った後でも通いやすい都市型スクールでライセンスを取るべきです。

一緒にオープンウォーター講習を受けた人が近くに住んでいることもあるでしょうし、都市型スクールの方が多くの人にとって「ダイビングを続けていく環境」が整っているのは間違いありません。

指導団体はどこがいいの?

ダイビングのライセンスは認定をする指導団体が無数にあり、有名どころだけでも、PADI(パディ)やNAUI(ナウイ)、SSI(エスエスアイ)、CMAS(シーマス)、SNSI(エスエヌエスアイ)などがあります。

指導団体ごとにライセンスのランクの呼び名が違っていたりといった違いはありますが、基本どの指導団体でも問題ありません。

「マイナーな指導団体でライセンスを取ったら、ダイビングができない場所があるんじゃないの?」と不安になる人もいますが、国内のダイビングスクール・ショップは、ほぼ主要な指導団体に所属していますので、国内だけでなく海外でも通用するライセンスが取得できます

指導団体がどこか?という事よりも、ダイビングライセンスを取得するスクール(ショップ)をどう選ぶかの方が重要です。

ダイビングスクールを選ぶポイント

多くのダイビングスクールでは、最初に説明会で様々な説明を受けてから申し込みをするかどうかを決める流れになっています。

説明会に参加したら申し込まなくてはいけないわけではありませんので、できるだけ多くのスクールで説明会を受けてみましょう。

説明会ではだいたい以下のようなことを説明してくれます。

説明会の内容

  • ダイビングライセンスに関する説明
  • オープンウォーターライセンス取得までの流れと金額
  • ショップの特徴やツアー(ファンダイビング)の予定
  • ダイビング器材に関する簡単な説明

「ライセンス取得金額の安さ」とか「大手だから安心」などいろいろな検討要素はありますが、スキルアップの機会がどのくらいあるのか?が重要なポイントだと思います。

残念ながらダイビングによる事故は毎年発生しており、原因の多くは「本人のスキル不足・経験不足」によるものです。
もちろんファンダイビング(遊びのダイビング)にはインストラクターなどがガイドをしてくれますが、常に全員に細かく目を配れるかというとそれも難しい場合が多いのです。

少し怖い話かもしれませんが、オープンウォーターライセンスの取得後は「自立したダイバー」として、自分の安全管理は自分で行う必要があります。
そのため、ダイビングを楽しむには安定したスキルが欠かせませんので、オープンウォーターの講習でできなかった事をリカバリーする機会は多い方が良いのです。

説明会などで以下のような質問をしてみると良いでしょう。

  • オープンウォーター取得後のスキルアップの機会はどのくらいあるのか
    スキルアップの機会が多ければそれだけ早く安全に海を楽しめるダイバーになれる確率が高まります。
  • スキルアップの講習の金額
    お金のことは聞きにくいかもしれませんが、後々トラブルにならないようにきちんと聞いておきましょう。
  • ファンダイビングの傾向
    ガンガン泳ぐような体育会系なスクールもありますので、自分の好みに合うかどうかは聞いておきましょう。
雰囲気や現地のクラブハウス(宿泊やミーティングの施設)などは、そこまで重要視しなくていいと思います。
ただ、スタッフのノリなどが何となく自分とは合わなそうだと思ったらやめておいた方が良いです。
スキルアップの講習も含めていろいろとお世話になるお店なので、自分の感性にあうかどうかも大切です。

ライセンス取得費用はいくら必要なの?

オープンウォーターライセンスの取得に必要な費用の内訳は、以下のようになっています。

ライセンス取得費用の内訳

  • コース費用
    教材や講習にかかる費用、施設利用料などいろいろ含めた費用で、「基本料金」のようなものです。
  • レンタル器材費
    プールや海洋実習で使う器材のレンタル費用。スクールのホームページには、1日あたりの金額が書かれていることが多いため、実習期間(3日間がほとんど)分が必要です。
  • ライセンス申請費用
    Cカードを発行するための費用。コース費用に含まれていることもあります。
  • 宿泊費・交通費
    関東なら伊豆、関西なら紀伊半島あたりまで行って、泊りがけで海洋実習をすることが多いため、現地までの交通費や宿泊費が必要です。コース料金に含まれていることもあります。
  • その他雑費
    講習中の食事や飲み物代などの雑費。

ライセンスの取得費用は、宿泊費/交通費を除けば6万円~8万円くらいが相場です。

講習費 器材レンタル費 その他雑費 総額
器材レンタル含む場合 6万円~8万円 数千円 6万円~8万円
器材レンタルを含まない場合 4万円~5万円 2万円~3万円 数千円

スクールによっても違うため、何がライセンスコース費用に含まれているのか、総額でいくら必要になるのかをきちんと確認しておきましょう。

ご紹介した相場はあくまでも目安です。相場よりも安い場合もありますし、高い場合もあります。
私は相場よりも安いスクールでライセンスを取りましたが、その理由にも納得できましたし、いまでもそのスクールで取って良かったと思っています。
説明会でいろいろな話を聞いて、自分がその金額に納得できれば良いのです。

ダイビングの器材は購入した方がいいの?

ダイビングをするための器材をすべて購入すると、25万円~35万円くらいにはなってしまいます。

この初期投資の金額の高さがダイビングを始めるハードルの高さでもあるのですが、最初からすべてを購入する必要はありませんし、最初はレンタルで揃えても良いと思います。

ダイビングに必要な器材と目安金額

器材の金額はピンキリです。もっと安い製品もあれば高い製品もありますが、やはり安すぎる製品は信頼性や耐久性が心配です。

器材 役割
レギュレーター タンク内の圧縮空気を減圧してくれる。呼吸をする時も使う。
BC 水中で体の浮き沈みを調整する。
マスク これがないと水中でモノがはっきり見えない。
シュノーケル 水面で待機している時などに使う。
ウェット/ドライスーツ 保温と海中でのケガなどを防止する。
フィン 水中で効率的に進むために必須。
グローブ/フード 頭部や手の保護。保温の役割もある。
ダイブコンピューター 現在の水深やダイビング時間など様々なデータを確認するためのもの。

レンタルでもダイビングはできますが、常に同じメーカーの同じ機種をレンタルできるとは限りません。
特に、BCはメーカー/機種によって操作方法が違うこともあるので、レンタルだと毎回操作方法を確認しなくてはならず、水中で慌ててしまうことも少なくありません。

常に同じ器材(同じ操作方法)でダイビングの経験を積める自分の器材の方が、ダイビングが上手になるスピードが速いのです。

そのためダイビングスクールでは、ほぼ間違いなく器材の購入を薦めてくるのです。

とはいえ「器材を揃える金銭的余裕なんかない!」という人がほとんどのはずです。
ローンを組んで器材を買うという方法もありますので、説明会でいろいろ聞いてみるのも良いでしょう。

こちらの事情を汲んでいろいろ提案してくれるスクールなら安心感もあります。

私は最初にすべての器材をローンを組んで買いました。器材を買ったというのが、よりダイビングを真剣に取り組もうという気持ちにさせてくれたかもしれません。
やはり少しずつでも自分の器材を買い揃えていくことをおすすめしたいですね。

学科の勉強とテストでやること

オープンウォーターライセンスの取得には、学科講習と筆記試験があります
教科書はダイビングスクールからもらえますので、しっかりと読んで試験対策をしましょう。

学科試験では、減圧症や過膨張障害などの重大な後遺症が残ってしまう可能性がある障害の発生原因と対策など、これから安全にダイビングをするためにきちんと理解していないといけないことを学びます
ライセンス取得のための一時的な勉強と位置付けず、しっかりと理解して学んだ方が良いです。

オープンウォーターライセンスの試験は、本気で勉強しないと合格できません
もらった教科書をしっかりと読んで勉強しましょう。

私は比較的まじめに勉強したので1回で合格できました。「ボイルの法則」や「ダルトンの法則」など聞きなれない言葉もたくさん出てくるうえに、教科書が日本語直訳に近かったので、何が書いてあるのか理解するのに一番苦労しました。

プール実習と海洋実習でやること

プールと海での実習は、ダイビングの実践練習です。一番大切で一番楽しい時間でもあります。

プール実習でやること

水深3m~5mのダイビング専用プールで、ダイビング器材のセッティング方法や、水中への潜行方法、浮上方法などの実習をします。
この実習だけで完璧にできるようになる人はいませんので、自信がなくても大丈夫です

プール実習でやること

私が実際にプール実習でやったことから、代表的な練習内容をご紹介します。
  • ダイビング器材のセッティング練習
    ダイビングの器材は自分でセッティングしなくてはいけませんので、繰り返しセッティング方法を練習します。
  • 水への入り方(エントリー)などの練習
    背中から水に入る「バックロールエントリー」や一歩踏み出す感じで水に入る「ステップイン」などを練習します。
  • 水への潜り方(潜行)の練習
    初心者の鬼門「潜行」を繰り返し練習します。
  • ダイビング器材のリカバリーの練習
    水中でレギュレーターが外れた、マスクに水が入ったなどのトラブル時に対処する方法を練習します。こういった細かなトラブルはしょっちゅう起きるので、しっかり手順を覚えておきましょう。
  • 中性浮力の練習
    水中で「沈みもしない浮きもしない」というバランスが取れた状態にする「中性浮力」の練習をします。
私がオープンウォーターライセンスを取得した時のスキルシートの写真が残っているんですが、潜行は全くダメだわ水中でのバランスがまったく取れてないわ、中性浮力なんか夢のまた夢…という散々な状態でした。
それでもライセンスはちゃんと取れましたので、自分にできるかなぁ?と不安になる必要はないと思います。みんな最初は下手くそなんで。

海洋実習でやること

プール実習でやった練習を海で練習する実習で、2泊3日くらいの日程でみっちりと練習します。
水深が5m前後の浅い場所で実習をするので、水中の流れやうねりなどはほとんどありませんが、そこはやはり海なのでプールとはかなり勝手が違います。

また水底が砂地の場所で実習をする場合、バランスを崩して暴れてしまうと砂が舞い上がってしまい、あっという間に視界がなくなってしまいます。

プールに比べれば厳しい環境ですが、実習中でもたくさんの魚が見られたりもしますので、あっという間に時間が過ぎてしまうと思います。

私のオープンウォーター海洋実習は、2泊3日の泊まり込みで2日間ずっと海の中にいました。
とにかくハードでへとへとになるまで練習しましたが、最後にファンダイビングのシミュレーションということで、少し遊びのダイビングも楽しみました。
その最後のダイビングが楽しすぎて疲れも忘れてしまうくらいでした。

ダイビングの不安Q&A

ダイビングを始めたい!という人が感じると思われるよくある不安にお答えします。

ダイビングをやるのに年齢は関係ありますか?若い人が多いような気がして…

私も40代になってからCカードを取りました。私よりも年齢が上の方も多いので、私自身かなり驚きました。
ただCカードを取る分には問題ありませんが、神子元島でハンマーヘッドシャークを見たいとか、外洋で大物を見たいとなると、かなり泳ぎますし体力かスキルがないと厳しいです。

しかし大物を狙うだけがダイビングではありません。ゆったりと海の中を散歩して楽しめることもダイビングの魅力です。
中高年ダイバーも多いので安心してください。


水泳が苦手です。泳げなくてもダイビングはできるのでしょうか?
私も水泳が苦手で、25mを泳げるようになったのはCカードを取った後です。
それもプロの資格を取る!という段階で特訓して泳げるようになりましたので、一般のダイバーであれば水泳が苦手でもまったく問題はありません。

むしろ、水泳が得意!という人の方が「ついつい鼻呼吸してしまう」といったダイビングではNGな悩みにぶつかることが多いようです。


女性一人で講習に参加するのが不安です…。一人で参加しても大丈夫でしょうか?
女性一人で講習に参加してCカードを取得する人は多いようです。
ファンダイビングなどに行くと、仲の良さそうな女性グループが参加していることがありますが、聞くとダイビングを始めてから知り合ったということが多いです。
説明会でも女性が一人で聞きにきているのをよく見ますので大丈夫だと思います。

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SNSIダイブガイドを2018年7月に取得。 海より山が好きと公言していたが、2017年ダイビングと出会い「どハマり」し、すっかり海好きになりました(笑)

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SNSIダイブガイドを2018年7月に取得。 海より山が好きと公言していたが、2017年ダイビングと出会い「どハマり」し、すっかり海好きになりました(笑)