快適なダイビングライフを過ごすには、自分に合ったマスクを選ぶことがとても大切。合わないマスクを選んでしまうと、マスククリアや耳抜きに支障が出てしまうことも・・・でもフィット感や度付きレンズ等、どうやって自分に合ったマスクを選ぶのか、なかなか難しいですよね。そこで実際に選ぶ前に知っておきたい7つのポイントを紹介します。

マスクを選ぶ基準って?

マスクのパーツを大きく分けると以下の2つです。

  • マスク本体
  • レンズ

それぞれを選ぶ際に確認したいことを一覧にまとめました。★が多い内容ほど重要視することをお勧めします。

項目 選ぶ基準 重要度
マスク フィット感 普通/日本人向け/女性向け ★★★
スカート素材 シリコン/ラバー/テンパードグラス ★★
フレーム 色/形
視界・容積 大きめ/小さめ
レンズ 度数 度付き/度なし ★★★
個数 一眼/二眼 ★★
UVカット あり/なし

ちなみにマスクはシュノーケルとセットで販売していることがほとんどなので、あわせてシュノーケルの選び方も理解しておくとよいでしょう。マスクとの相性はいいけどシュノーケルはちょっと…という場合はばらばらに購入することをおすすめします。

ここからは実際にどうやってマスクを選べばいいのか、各項目をじっくり解説します。

マスク本体の選び方

まずはマスク本体の選び方についてです。マスク本体とは、以下のパーツを指します。

  • フレーム
  • ストラップ
  • バックル
  • ノーズポケット
  • スカート

1.フィット感 ★★★

マスク本体を選ぶ際に最重要視したいのが「マスクのフィット感」。フィットしていないと、マスクの中に水がしょっちゅう入ってきてマスククリアばかりのダイビングになってしまうことも・・・。ストレスを少しでも減らすために、顔にフィットするマスクの確認方法をお伝えします。

フィット感の確認方法

マスクのフィット感を確認するには、実際に試着してみるのが一番です。(試着しないまま通販で買ったりするのはおすすめしません。)

確認手順

  1. ストラップを前に回して、正面を向いた状態でマスクを顔に当てる
  2. スカートの縁がきれいに顔に当たっているか、痛みや違和感がないか確認
  3. マスクを顔に当てたまま、鼻で軽く息を吸い込み、手を放す
  4. 顔からマスクが落ちなければOK!

コツは1.の【正面を向いた状態で】と、3.の【軽く】息を吸い込むこと。強く吸わなくてもぴったり感があるマスクを選びましょう。また、本当にフィットしているかを確認するために、顔を左右に振ってみたり、鼻をつまんで耳抜きをしやすいかどうかチェックしてみるとGoodです。

2.スカート素材 ★★

マスクを装着したときに顔に当たる部分であるスカートは、柔らかさ、フィット感はもちろん、色の違いで人からの印象やモノの見え方が変わってきます。

スカート素材は主に2種類です。

素材 メリット デメリット
シリコン ユーザー最多、柔らかく顔にフィットしやすい 劣化しにくい
ラバー(ゴム) 昔からある ゴム臭い、経年劣化しやすい

一昔前までラバーしかありませんでしたが、これから選ぶ方はシリコンで問題ないでしょう。

続いてシリコンの色の紹介です。

メリット デメリット
クリア(透明) 主流、明るい、表情がみえやすい 劣化が早め
ブラック まぶしくない、カメラ派向け、汚れが目立たない 視野が狭く感じる
ホワイト 水中で目立つ、女性に人気 汚れが目立ちやすい

初心者ダイバーはクリアマスクを選ぶ方が多いです。比較的視野が広く明るいので、胸元のほうまで見えやすかったり、バディに表情が伝わりやすいというメリットも。もし水にストレスがあったり、パニックになりがちな人は特にクリアマスクをおすすめします。

カメラ派ダイバーが気にするのが、「スカート部の素材がブラックシリコンであるかどうか」。これはファインダーを覗いて撮影をする際に、周りから余計な光が入ってこないので、ファインダー内の画像が見えやすくなるからです。
ただしこれはプロレベルのダイバー/カメラマンだからこそ考慮すべき項目。視野が暗くなるので、初心者~一般ダイバーはクリアマスクにしておくのがよいでしょう。

ホワイトマスクは、ダイビング雑誌やInstagramでモデルさんが使用しているのをよく見かけます。光の反射で顔のトーンが一段明るく見え、水中でも美人に見えるからかもしれませんね。

3.フレーム ★

フレームを選ぶときは形と色を考えます。といっても形はほとんど本体を選ぶ際に決まってきます。(四角め/丸め、縦長/横長 など)
色はやっぱり自分が好きな色が一番!スカート素材の色や、他の器材の色味を踏まえ、組み合わせて考えると全体がスッキリするかもしれません。

4.視界・容積 ★

せっかく潜るなら、広い視界でダイナミックな世界観を楽しみたいですよね!視界はの広さは本体のサイズや、後述するレンズが二眼か一眼かによってほとんど決まってきます。
女性用と呼ばれる容積が小さいものは、①マスククリアが楽にできる、②マスクにスクイーズがかかったときに送り込む空気の量が少なくて済む、というメリットも。とくに②はフリーダイバーの方にとって大きな利点でしょう。

自分にフィットするマスクのなかで、こだわってみるのもいいかもしれません。

ちなみにフルフェイスマスク(フルフィットマスク)は、初心者ダイバーやレジャーダイバーは選ばないことを強く推奨します。一体型と呼ばれるものはマスククリアがとても大変です。水に恐怖を感じる人はパニックにつながる可能性があります。またエア切れ時にオクトパスをくわえるにはマスクを外す必要があるため、結局普通のマスクも携帯して潜ることを推奨されることがほとんどです。

レンズの選び方

続いてレンズの選び方をお伝えします。マスク本体に付随して選べるレンズが狭まる可能性もあるので確認するようにしましょう。

5.度数 ★★★

視力が低い方にとっては気になるこの項目。コンタクトレンズを装着したままのダイビングを勧めるインストラクターも多いのではないでしょうか。
コンタクトをしたまま潜るのは、眼によいことはないのが正直なところ。
特に初心者の方はダイビング中に万が一レンズが外れてしまったり、変な位置に移動してしまって強い痛みを感じた際に、パニックになってしまうのではないでしょうか。もちろん水中ではなおすことができません。

ただ…やはりダイビングに慣れてきたら、コンタクトの利用を検討したくなるのではないでしょうか。その際は以下のページを参考に、極力リスクを軽減しておくことをおすすめします。

ちなみに多少視力が悪いくらいなら、コンタクトも度付きレンズも不要かもしれません。海中では地上よりもモノが33%大きく、25%近くに見えるので、さほど支障ない可能性があります。

度付きレンズの選び方

度付きレンズはオーダーメイドと既製品があります。乱視、老眼、遠近両用がよい場合は迷わずオーダーメイドにしましょう。ちなみに現在の視力ではなく、現在使用しているメガネもしくはコンタクトの度数に合わせてマスクレンズの度数も決まります。

既製品を選びたい場合は、一度レンタル等で水中で試してみることを強く推奨します。レンタルする際は、今使用しているメガネやコンタクトよりも少し度が弱い物を借りて、試してみてください。(水中だと地上より大きく・近く見えるため)

乱視や遠近両用の方はとくに、レンズメーカーをきちんと選ぶことが大切です。メーカーによってはレンズの質がモノごとにまちまちな場合も。GULLのレンズは日本製なこともあり、当たりはずれがかなり少ないと評判のメーカーです。

尚、度数が入っているレンズは基本的に二眼しか選ぶことが出来ません。次の項目で詳しく説明します。

6.個数 ★★

マスクには「二眼マスク」と「一眼マスク」という種類があります。名前の通り、二眼はレンズが二枚(左右に分かれている)のに対して、一眼はレンズが一枚だけです。それぞれの特徴を紹介します。

二眼レンズ

  • 一般的
  • 度付きレンズを選べることがほとんど
  • マスククリアしやすい

一眼レンズ

  • 視界が広い
  • 表情がわかりやすい

他にも、レンズが3枚以上の「多眼レンズ」もありますが、使用者はかなり少ないので割愛します。

レンズの枚数によってそれぞれ特徴はあるものの、本体のフィット感やレンズ度数の有無のほうが重要です。

7.UVカット ★

水中にも紫外線は届きますが、下を向いて潜ることのほうが多いのでそこまで気にしなくても大丈夫、という意見が大半。目を保護する目的でUVカットレンズを選ぶ方もいらっしゃいますが、逆にUVカットしすぎてマスクの日焼け跡がついてしまうことも・・・よっぽど紫外線がつらかったり、主に紫外線が強い地域で潜る方はUVカットレンズを選ぶとよいでしょう。

まとめ

ご自分に合ったダイビングマスクは見つかりそうでしょうか?コツを押さえて最適なマスクをチョイスしましょう!
ちなみに購入後はじめて水中で使い始めるまでにマスクをケアしておかないと、マスクがとてつもなく曇ります。とくにプール講習でのデビューは塩素でさらに曇りがちに…

マスクの曇り止め&お手入れ方法についてはこちらをご覧ください。

初回から快適なダイビングライフを楽しめるように、お手入れ方法もしっかりと理解しておきましょう。

もっと知りたい!続けてお読みください

この記事を書いた人

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    SNSIダイブガイド。2018年中にインストラクター予定。 鹿児島の離島、徳之島で晴れの日はクジラとカメを追い、雨の日はWebコンサルティングを行う。

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