「教わった通りにやっているのに潜行がうまくできない」そんなお悩みを持っていませんか?
私もダイビングを始めた時にはそう感じていました。
潜行のポイントは「呼吸」と「姿勢」。
この二つが安定することでスムースに潜行できるようになります。
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なぜ潜行がうまくできないのか?
そもそも潜行がうまくできない原因は何なのでしょうか?主な原因を挙げてみます。
潜行がうまくできない主な理由
- BCやドライの空気が全部抜けていない
- 息を吐き切っていない
- ウエイトが軽すぎる
- 沈み始めてからすぐに大きく息を吸っている
うまく潜行できないと焦ってしまうもの。焦ると体も硬くなり余計に潜行しにくくなってしまいます。
潜行のコツは、とにかく焦らないこと。手順と注意を守っていれば、きっと上手くできるはずです。
足から潜る「フィートファースト」で潜行する手順
ロープ潜行ではなくフリー潜行の手順を紹介します。
まずは足から潜行するフィートファーストをマスターしましょう。
フィートファーストの手順
- BCの空気を全て抜く
- 息を吐きながら水底方向をみる。少し苦しいかもしれないが、息は吐き続ける。
- 沈み始めたと感じたら軽く息を吸ってゆっくりと吐く。大きく息を吸ってしまうと肺の中の空気による浮力で沈まない。
- 前傾姿勢になり、膝を曲げると姿勢が安定する。タンクの重さで尻もちをつくような姿勢になりやすいので注意。
- こまめに耳抜きをする。右手は何も持っていないので、鼻のあたりを押さえておくといい。
- ある程度潜ると潜行スピードが速くなる事があるので、その場合には少しBCに空気を入れてスピードを調整する。
ドライスーツでダイビングをする場合には、エントリーする前に肩や腕についた排気バルブがロックになっていないか確認しておきましょう。
フィートファーストのコツ
- 潜行の最初の段階は息を吐き続けること
2〜3mまで沈めば楽に潜行する事ができるはずなので、そこまではとにかく息を吐き続けるように意識しましょう。 - 目線は必ず水底方向に合わせること
人間は目線の方向に進んでいくという習性があるため、目線は必ず水底方向に向けましょう。
(中性浮力をとって安全停止をする時、上を向いていると浮上しやすいのもこのためです。目線だいじ。) - 必ず前傾姿勢をとること
タンクの重さに負けてお尻から潜行してしまうと、潜行スピードがコントロールできないので、必ず前傾姿勢で潜行しましょう。
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頭から潜る「ヘッドファースト」で潜行する手順
ヘッドファーストでの潜行は、ブルーウォーターダイビングなどで利用する事が多いスキルです。
この時もエントリー前に、ドライスーツの排気バルブがロックになっていないかの確認を忘れずに。
ヘッドファーストの手順
- 水面に対して水平の姿勢で浮かぶ。この時にBCの緊急排気バルブ(オーバープレッシャーリリースバルブ)の紐を持っておく。
- おへそを覗き込むように腰を90°曲げて前傾姿勢になる
- 頭が下に向いたら足をあげて体を水面に対して垂直にする。この時に緊急排気バルブの紐を引いて、BC内の空気を排気する。
体が綺麗にまっすぐになるとフィンキックをしなくても潜行していけます。
ヘッドファーストの姿勢は、プールで逆立ちをする事でイメージしやすくなります。
ピタッと足が揃うように逆立ちができるようになれば、ヘッドファーストでの潜行時にも綺麗な姿勢がとりやすくなるはずです。
ただ、スポーツジムなどのプールで逆立ちの練習をしていると怒られますので(笑)、プール講習などインストラクターのいる時に練習しましょう。
ヘッドファーストのコツ
- 水面に対して垂直に潜るように意識
腰を曲げて頭を下にする時に中途半端に曲げると水面に対して斜めになってしまいます。
体が斜めになっていると浮力を受けて潜行しにくくなってしまいます。 - 早めの耳抜きを意識すること
フィートファーストに比べると耳抜きがしにくいので、早め早めに耳抜きをしましょう。
ヘッドファーストは潜行のスピードも速く、耳抜きがしにくくなるので、耳抜きが苦手な人、なかなか耳が抜けないという人は、無理をしないようにしましょう。
コンビネーションで潜行する手順
コンビネーションは、フィートファーストとヘッドファーストを組み合わせた潜行手順です。
フィートファーストで潜行を始めて、ある程度沈んだら頭を下げてヘッドファーストに切り替えます。
フィートファーストの時に耳抜きをしっかりとして、ヘッドファーストに切り替えれば、最初からヘッドファーストで潜行するより潜行中の耳抜きの回数を増やせます。
もっと知りたい!続けてお読みください
この記事を書いた人
- 井上 憲作SNSIダイブガイドを2018年7月に取得。 海より山が好きと公言していたが、2017年ダイビングと出会い「どハマり」し、すっかり海好きになりました(笑)