ダイビングを始めるには、Cカード(ダイビングライセンス)の取得が必要です。Cカードにはランクがありレベルに合わせて取得していきますが、最初に取得するのはダイビングに必要な最低限のスキルを習得する「オープンウォーターダイバー」です。
Cカードを取得するためには、ダイビングスクールにて学科講習・プール講習・海洋実習で構成されたCカード取得コースを受講する必要があります。
今回は、Cカード取得にかかる費用の相場と内訳をまとめてみました。
ダイビングを楽しむためには「オープンウォーターダイバー(OWD)」というCカードの取得が必要です。オープンウォーターダイバーのCカード取得コースは、学科講習・プール講習・海洋実習の3つの講習で構成され、ダイビングを安全に楽しむための基本的な知識や器材の使い方、スキルを身につけていきます。
コース終了時にCカードと呼ばれる終了証が発行され、受講したトレーニングの範囲内でダイビングを楽しむことができます。
ちなみにCカードのCはCertification、認定証という意味です。
持病を持っている方は、ダイビングに関して詳しい医師の診断が必要となりますのであらかじめ相談しておきましょう。
DAN JAPAN(一般財団法人 日本海洋レジャー安全・振興協会)のホームページにて、ダイバーズドクターネットワークというダイビングに理解のある病院が紹介されています。参考になさってみてください。
体験ダイビングは、インストラクター付き添いのもとで行われます。
水深の浅いところで耳抜きやマスクに水が入った時の対処法などの練習を行ったら、水中での器材の操作などはインストラクターが行ってくれます。
手軽にダイビングを楽しむことができますが、深度制限があること・インストラクターから手の届く範囲での行動しかできないということで、自由度は制限されます。
一方Cカードを取得したダイバーは、講習で得た知識とスキルを活かして、バディ(ダイビングでのパートナー)と一緒に安全管理をしながらダイビングを楽しむことができます。
また、ステップアップの講習を受けることで、最大深度39m(オープンウォーターダイバーは18m)まで潜れるようになります。
学科・プール・海洋実習の指導料金と、プール使用料や海洋実習での施設利用料、器材レンタル料や保険が含まれ、相場は消費税込みで6万円~9万円です。
それでは、Cカード取得コースにおける費用をひとつひとつ見てみましょう。
1日のレンタル料金 | |
---|---|
軽器材 (マスク・シュノーケル・フィン・ブーツ) |
1,500円 |
重器材 (BCD・レギュレーター・オクトパス・ゲージ) |
2,500円 |
ウエットスーツ | 1,500円 |
ダイブコンピューター | 2,500円 |
合計 | 8,000円 |
Cカード取得講習は、PADIやNAUIなどといった指導団体のメニューに沿って行われるので、講習の内容に関しての違いはそれほどありません。
それなのにどうして表示料金の幅が大きいのか、次の項目で見てみましょう。
Cカードの取得費用が、ショップによって19,800円と提示されていたり、58,000円や78,000円と提示されていたりなど、差額が大き過ぎて疑問に思う方も多いと思います。
表示価格には何が含まれているのかを、確認してみましょう。
東京や大阪など主要都市にショップを構えている場合は、そのショップがダイビング用のプールを所持しているのか、ダイビング用プールを借りて講習を行うのかによって料金が変わってきます。
また、沖縄などの離島にあるリゾート型ショップでの講習においては、プール講習(限定水域講習)が浅瀬の海で行われるため、プール使用料などが不要になります。
最少催行人数がひとり(マンツーマン)でも開催してくれるショップは、提示価格が比較的高くなります。
こういったショップでは、ある程度あなたのスケジュールに合わせて講習を開催してもらうことができます。
格安料金が売りのショップでは、6~8人集まらないと開催されないというようなことが多いので、ショップ側のスケジュールに合わせる必要性が出てきます。
Cカード取得の需要は夏に集中することが多いので、夏の繁忙期は比較的高くなります。
ゴールデンウィークやお盆休みに旅行代金が高くなるのと一緒ですね。
逆に気温・水温の下がる冬場はショップ側もゲストが減少するので、格安キャンペーンなどが打ち出されることがあります。
【オープンウォーターダイバー】とは別の、【スキューバダイバー】というライセンスランク(指導団体によって名称は変わります)が存在します。
こちらは、認定条件が【オープンウォーターダイバー】よりも簡易的なライセンスなので講習プログラムも少なく、それゆえに料金も安くなります。
【スキューバダイバー】は認定ダイバーではありますが、深度制限やインストラクター同伴などという条件付きのライセンスになります。
記載されている料金に何が含まれているのかによってかなり違いがあります。
特に、ダイビングタンクやウエイトを含む器材レンタル料金と施設使用料が含まれているかどうかで差額は大きくなります。
安いからと申し込んでみたら、器材レンタル料や施設使用料、ダイビング指導団体への登録料が後から請求され、ダイビングそのものに関するイメージが悪くなってしまったという話を聞くこともあります。
前面に表示された価格だけにまどわされないように、ダイビングの講習にかかるひとつひとつの項目について理解しておくのは大切なことですね。
19,800円などという破格料金で打ち出されている場合には、よくよく調べてみると器材レンタルや施設使用料などの【別途料金】が請求されることがほとんどです。
表示されている料金に何が含まれているのか、含まれていないものは何かを、しっかりと確認してから申し込むように注意しましょう。
講習料金が安いからと言って申し込み、講習が始まってから器材購入が必須だと言われて、高額の器材購入を求められたというケースも残念ながら存在します。
ダイビング器材は、安く見積もっても15万円ほどかかります。決して安価なものではないので、後から高額を請求されて『こんなはずじゃなかった!』とならないように、しっかりと確認してから申し込みましょう。
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Cカード取得にあたって講習料金は大きなポイントとなりますが、そのショップの雰囲気があなたに合っているかどうかというのも大切な条件のひとつになります。
常に若者が集うような元気いっぱいなお店もあれば、年配の方が多い落ち着いた雰囲気のお店もあります。
また、バックグラウンドに大きな会社を持つようなショップの支店もあれば、個人経営のアットホームなお店もあります。
どんなスタイルのショップがいいのかは人それぞれなので、できれば実際にショップへ出向き、スタッフと話したり他のお客さんの様子を見たりして、自分が心地よいと感じるショップを選ぶことをおすすめします。
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Cカード取得のための講習料金は、何が含まれていて何が含まれていないのかを、しっかりと確認してから申し込むようにしましょう。
ごく稀ではありますが、料金の内訳をあいまいなままに契約をうながして、高額な器材購入を請求するようなショップもないとは言い切れません。
ダイビングはメンタルを伴うアクティビティなので、不信感を抱いたまま講習に参加するのはおすすめできません。
いきなりショップへ足を運ぶというのは勇気がいると思います。
まずはショップのホームページなどを見てみて、気になるショップを何件かリストアップしたらメールや電話で問い合わせをしてみましょう。
そのなかで誠実さや安心感のあるショップを見つけたら、無料説明会などに参加してショップを訪れてみましょう。
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