ダイビングを始めるには、Cカード(ダイビングライセンス)の取得が必要です。Cカードにはランクがありレベルに合わせて取得していきますが、最初に取得するのはダイビングに必要な最低限のスキルを習得する「オープンウォーターダイバー」です。
Cカードを取得するためには、ダイビングスクールにて学科講習・プール講習・海洋実習で構成されたCカード取得コースを受講する必要があります。

今回は、Cカード取得にかかる費用の相場と内訳をまとめてみました。

この記事の目次

まず取得が必要となる「オープンウォーターダイバー」とは?

ダイビングを楽しむためには「オープンウォーターダイバー(OWD)」というCカードの取得が必要です。オープンウォーターダイバーのCカード取得コースは、学科講習・プール講習・海洋実習の3つの講習で構成され、ダイビングを安全に楽しむための基本的な知識や器材の使い方、スキルを身につけていきます。

コース終了時にCカードと呼ばれる終了証が発行され、受講したトレーニングの範囲内でダイビングを楽しむことができます。
ちなみにCカードのCはCertification、認定証という意味です。

参加条件

年齢について
一般的に、Cカード取得コースは10歳から参加可能です。
ですが、14歳までは『ジュニアダイバー』と呼ばれ、深度制限や保護者同伴といった条件付きとなります。
15歳になると、大人と同じ条件で参加できるようになります。
持病について
Cカード取得コースの申し込み時に、『病歴診断書』を提出する必要があります。
ダイビングは水中という特殊な環境で行うアクティビティなので、呼吸器系(喘息・肺気腫・気胸など)・循環器系(不整脈・心臓病など)・甲状腺等の病気を持っている方は参加することができません。
他にも、高血圧や糖尿病、うつなどの精神疾患を持っている方は、医師による診断書が必要になることもあります。

持病を持っている方は、ダイビングに関して詳しい医師の診断が必要となりますのであらかじめ相談しておきましょう。
DAN JAPAN(一般財団法人 日本海洋レジャー安全・振興協会)のホームページにて、ダイバーズドクターネットワークというダイビングに理解のある病院が紹介されています。参考になさってみてください。

受講内容

学科講習
テキストとDVDを使用し、陸上と水中での環境の違いや水中生物、身につけていくダイビングスキルについて学習します。
プール講習(限定水域)
海洋実習の前に水に慣れることを目的とし、ダイビング器材の基本的な使い方や基本スキルを学習します。
足の立つ浅いプールか、穏やかな海の浅瀬で行います。
海洋実習
プール講習(限定水域)で身につけたスキルを実際に海で行いながら、海中での楽しみ方を体感します。

体験ダイビングとの違い

体験ダイビングは、インストラクター付き添いのもとで行われます。
水深の浅いところで耳抜きやマスクに水が入った時の対処法などの練習を行ったら、水中での器材の操作などはインストラクターが行ってくれます。
手軽にダイビングを楽しむことができますが、深度制限があること・インストラクターから手の届く範囲での行動しかできないということで、自由度は制限されます。

一方Cカードを取得したダイバーは、講習で得た知識とスキルを活かして、バディ(ダイビングでのパートナー)と一緒に安全管理をしながらダイビングを楽しむことができます。
また、ステップアップの講習を受けることで、最大深度39m(オープンウォーターダイバーは18m)まで潜れるようになります。

「オープンウォーターダイバー」取得費用の相場と内訳

学科・プール・海洋実習の指導料金と、プール使用料や海洋実習での施設利用料、器材レンタル料や保険が含まれ、相場は消費税込みで6万円~9万円です。
それでは、Cカード取得コースにおける費用をひとつひとつ見てみましょう。

講習にかかる費用

教材費
マニュアルのテキストやDVD、潜水時間を計算するためのスレート、それらを収納するバッグなどが含まれます。
8,000円~9,000円になります。
学科講習費
DVDやネットでの学科講習が主流になりつつありますが、知識の確認や質問などに対応する、インストラクターの指導料金です。
ライセンス申請料
ダイビング指導団体への申請手数料で、Cカードの料金が含まれます。5,000円前後になります。
保険料
コース受講時の怪我や入院・催行品や個人賠償責任の保証となります。1,000~2,000円です。
プール講習費
プール講習時に使用するプールの施設使用料とダイビングタンク・ウエイト使用料、インストラクターの指導料になります。
ダイビングスクールがプールを所持している場合と、ショップが他のダイビング講習用プールを借りて講習を行う場合とで、料金に差が出てきます。
海洋実習費
海洋実習を行う際の更衣室やトイレ・シャワールームなどの施設使用料が2,000~2,500円、国内では漁協への管理手数料や入海料が500円ほどかかります。
他に、ダイビングタンク・ウエイト使用料、インストラクターの指導料が含まれます。
ログブックの費用
トレーニングの記録をするノートです。
A6サイズのポケットタイプが700~800円、6ツ穴式のバインダーだと1,000~4,000円・プラス、リフィル(ノート)が600~1500円ほどかかります。

交通費・宿泊費・食費

宿泊費
海洋実習は2日間で4ダイブ行うのが基本なので、海洋実習が行われる施設近隣の宿泊施設に一泊するのが一般的です。
合宿所のように、大部屋に数人で宿泊する民宿タイプなら4,000~5,000円、ペンションやホテルでシングルやツインの部屋を利用すると7,000~10,000円ほどかかります。
施設利用料
ショップがダイビング専用船用プールを所持していない場合、プール講習時のプール利用料・更衣室やシャワーの利用料が必要になります。
また、海洋実習時に講習が行われる施設の更衣室やトイレ・シャワールームなどの施設利用料が2,000~2,500円、利用海域の漁協への入海料が500円ほど必要になります。
食費
宿泊施設に食事料金が含まれている場合でも、昼食料金が別途必要となることが多いです。
交通費
海洋実習へ行く際の、自宅から現地までの交通費が必要になります。
ダイビングスクールに集合してから現地まで車で移動する際にも、ガソリン代などが必要になる場合もあります。

その他の費用

器材のレンタル費用
ショップによって、講習中のレンタル料金が一括で含まれている場合と、一日ごとの料金が設定されている場合があります。
一般的なレンタル料金は以下の通りです。

1日のレンタル料金
軽器材
(マスク・シュノーケル・フィン・ブーツ)
1,500円
重器材
(BCD・レギュレーター・オクトパス・ゲージ)
2,500円
ウエットスーツ 1,500円
ダイブコンピューター 2,500円
合計 8,000円
水着、インナーウエア等
ウエットスーツの下に着用する水着やラッシュガードなどは、各自での用意となります。

Cカード取得講習は、PADIやNAUIなどといった指導団体のメニューに沿って行われるので、講習の内容に関しての違いはそれほどありません。
それなのにどうして表示料金の幅が大きいのか、次の項目で見てみましょう。

ダイビングショップによってライセンス取得費用に差があるのはなぜ?

Cカードの取得費用が、ショップによって19,800円と提示されていたり、58,000円や78,000円と提示されていたりなど、差額が大き過ぎて疑問に思う方も多いと思います。
表示価格には何が含まれているのかを、確認してみましょう。

場所、設備による違い

東京や大阪など主要都市にショップを構えている場合は、そのショップがダイビング用のプールを所持しているのか、ダイビング用プールを借りて講習を行うのかによって料金が変わってきます。
また、沖縄などの離島にあるリゾート型ショップでの講習においては、プール講習(限定水域講習)が浅瀬の海で行われるため、プール使用料などが不要になります。

人数による違い

最少催行人数がひとり(マンツーマン)でも開催してくれるショップは、提示価格が比較的高くなります。
こういったショップでは、ある程度あなたのスケジュールに合わせて講習を開催してもらうことができます。
格安料金が売りのショップでは、6~8人集まらないと開催されないというようなことが多いので、ショップ側のスケジュールに合わせる必要性が出てきます。

時期による違い

Cカード取得の需要は夏に集中することが多いので、夏の繁忙期は比較的高くなります。
ゴールデンウィークやお盆休みに旅行代金が高くなるのと一緒ですね。
逆に気温・水温の下がる冬場はショップ側もゲストが減少するので、格安キャンペーンなどが打ち出されることがあります。

コースによる違い

【オープンウォーターダイバー】とは別の、【スキューバダイバー】というライセンスランク(指導団体によって名称は変わります)が存在します。
こちらは、認定条件が【オープンウォーターダイバー】よりも簡易的なライセンスなので講習プログラムも少なく、それゆえに料金も安くなります。
【スキューバダイバー】は認定ダイバーではありますが、深度制限やインストラクター同伴などという条件付きのライセンスになります。

基本料金に含まれている内容の違い

記載されている料金に何が含まれているのかによってかなり違いがあります。
特に、ダイビングタンクやウエイトを含む器材レンタル料金と施設使用料が含まれているかどうかで差額は大きくなります。

安いからと申し込んでみたら、器材レンタル料や施設使用料、ダイビング指導団体への登録料が後から請求され、ダイビングそのものに関するイメージが悪くなってしまったという話を聞くこともあります。
前面に表示された価格だけにまどわされないように、ダイビングの講習にかかるひとつひとつの項目について理解しておくのは大切なことですね。

格安ダイビングショップの注意点

19,800円などという破格料金で打ち出されている場合には、よくよく調べてみると器材レンタルや施設使用料などの【別途料金】が請求されることがほとんどです。
表示されている料金に何が含まれているのか、含まれていないものは何かを、しっかりと確認してから申し込むように注意しましょう。

器材の購入が必要な場合も

講習料金が安いからと言って申し込み、講習が始まってから器材購入が必須だと言われて、高額の器材購入を求められたというケースも残念ながら存在します。
ダイビング器材は、安く見積もっても15万円ほどかかります。決して安価なものではないので、後から高額を請求されて『こんなはずじゃなかった!』とならないように、しっかりと確認してから申し込みましょう。

【関連記事】
ダイビングの器材は買う必要ある?買い揃える順番や価格相場

ライセンス取得のスクールを選ぶポイント

Cカード取得にあたって講習料金は大きなポイントとなりますが、そのショップの雰囲気があなたに合っているかどうかというのも大切な条件のひとつになります。
常に若者が集うような元気いっぱいなお店もあれば、年配の方が多い落ち着いた雰囲気のお店もあります。
また、バックグラウンドに大きな会社を持つようなショップの支店もあれば、個人経営のアットホームなお店もあります。
どんなスタイルのショップがいいのかは人それぞれなので、できれば実際にショップへ出向き、スタッフと話したり他のお客さんの様子を見たりして、自分が心地よいと感じるショップを選ぶことをおすすめします。

【関連記事】
チェックシート付き!本当のダイビングショップの選び方

Cカード取得のための講習料金は、何が含まれていて何が含まれていないのかを、しっかりと確認してから申し込むようにしましょう。

ごく稀ではありますが、料金の内訳をあいまいなままに契約をうながして、高額な器材購入を請求するようなショップもないとは言い切れません。
ダイビングはメンタルを伴うアクティビティなので、不信感を抱いたまま講習に参加するのはおすすめできません。

いきなりショップへ足を運ぶというのは勇気がいると思います。
まずはショップのホームページなどを見てみて、気になるショップを何件かリストアップしたらメールや電話で問い合わせをしてみましょう。
そのなかで誠実さや安心感のあるショップを見つけたら、無料説明会などに参加してショップを訪れてみましょう。

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この記事を書いた人

  • 井上 憲作
    SNSIダイブガイドを2018年7月に取得。 海より山が好きと公言していたが、2017年ダイビングと出会い「どハマり」し、すっかり海好きになりました(笑)

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